ホテルからのんびり歩いて30分程だったろうか・・・、クリーシー広場
に到着したし朝飯もまだだったので、交差点に面したプティ・ポシェと
云うカフェに入ってみる。 外のテーブルには灰皿が置いてあるので
当然外の席を選び、家内はモーニング・セットを注文し、私はカフェ・
クレーム(日本で云うカフェオレだ。)を注文する。 私の日常は朝食
抜きで、ほとんど朝はコーヒーとタバコの一服からスタートする・・・。
いたって不健康なものなのだが、とりあえずカフェオレが飲めて、タ
バコが一服出来るのが何より嬉しい・・・。(苦笑)
蛇足だが、カフェでお茶を飲みながら街の人々を観察していると、く
わえタバコで駅に急ぐ人のなんと多いことか?!
・・・最近の日本でもこんな通勤光景は見られないだろう。
それも若い女性がタバコを手にして急ぐ姿が結構多いのだ・・・。
着いて数時間だが、それだけで私は巴里が好きになった!! (笑)
巴里はセーヌ川を挟んで、右周りに巻貝の様に20区まで区画が分か
れている。 その20区の面積は東京の山手線の内側とほぼ同じそう
なので、そんなに大きくはない。 ・・・カフェで3~40分程一息入れて
再び凱旋門を目指してバティニョル通りを歩き出した。(道の中央がグ
リーン・ベルトになっていてベンチもあるし歩きやすい。) 実は反対
側に行けば10分ほどでムーラン・ルージュの風車のキャバレーが有
るのだが、早朝だし初日から欲をかくとろくな事にはならないと諦める。
・・・・しばらく歩くとメトロのローム駅が見えてくる。 入り口がなんとも
アール・ヌーボーですばらしい。 入り口のランプなどは、古い映画「宇
宙戦争」の円盤から繰り出された偵察用スコープを思い起こさせる。
ロームの交差点を渡りサン・ラザールからの複線線路を再び越えて
左に折れてローム通りに出てみた。 本来はバティニョル通りをまっ
すぐ行けば凱旋門に出るのだが・・・、時間はまだある。
この通りは多少人通りが寂しいのだが(朝だからか・・?)、弦楽器、
管楽器等いろいろな楽器の販売、修理工房が並んでいる。
・・・・ロームの橋の脇から線路にある操車場の壁を見てみると、今風
のアート?(落書き)がいっぱいだ。
100年を超える美しいアールヌーボーの構造物と落書きが同居して
いるのも、巴里と云う街の一つの魅力なのかもしれない・・・。