そろそろアトラスの”薀蓄”も種切れになってきた・・・。(笑)
すでにミドリのアルファロメオ・カングーロを発売していたアトラスではあるが、ハセガワのカングーロのボディーにも食指を動かしていた様だ。
写真はDINO同様にフロントにマウント・ポストを増設したハセガワのアルファロメオ・カングーロのボディー内面である。
それにしても当時のアトラスは、マルサン、タミヤ、ミドリ、ハセガワ等の日本製ボディーを使い、同社のキットを発売しようとしていた姿勢にはまったく感心させられる・・・。 (ハセガワだけは計画倒れだったが・・。)
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私はモデルカーズ4号(カーマガジン98号増刊号)の中の「マルサンの残像」(元モデルカーズ編集長、平野克己氏の渾身のレポートであった!!)を読むまで、アトラスのキットをマルサンがライセンス生産し販売しているものと勘違いをしていた。
なぜなら、あの当時ピットマン・モーターを使ったキットは国産では皆無であったからだ・・・。
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アトラスに供給されたこれら日本のボディーは、日本で生産されて、ボディーだけがアメリカに送られたのか、それとも金型自体をアメリカに貸し出したのかは良くわからない。
しかし、ハセガワのボディーを見ると、成型色といい、増設されたポストといい、金型をアメリカに送り向こうで注型されたと思えてならない。
また1980年代後半には、静岡のワラシナ自動車よりこれらハセガワの金型を使ったボディー・キットが発売されている。
これらの中にはストックカーのボディーも含まれていた。
(なぜか、フェラーリLMだけはライト・カバーが塞がれていたが、何か訳でも有ったのだろうか・・・?)
アトラスに渡ったハセガワのボディーではあったが・・・、その後やはりオート・ワールド社に売り払われ、安価な価格でカタログ販売される事となる。
写真のDINOは、ハセガワのボディーを改造し昔作ったもの。
最近では、昔自分の作ったおもちゃも失念するありさまだ。。、(笑)
月: 2008年5月
ATLAS ⑥
だいぶ蒸す陽気になってきました。
この時期になると、我々中年は体調を崩しやすくなるので、注意が必要です。
(・・・かく云う私も、いまいち体調がすぐれません。 笑)
(COX ATLAS ストロンベッカー)
さて、このチータを他社のチータと比べた写真を見て頂こう。
上から見ると、この車の大きさと特徴がもっと良く判ると思う。
写真は、赤い成型色のハセガワのDINO166Pのボディーである。
色が違うだけで、外見上は良く見かける”ソラマメ色”のボディー・キットと何ら変わらない。
アトラスはこのハセガワのボディーを利用して、次回作を計画していたのだ。
一番違う点は、新たに新設されたシャーシーのマウント・ポストである。
ボディー内面にはハセガワのロゴもちゃんと残っている。
上の写真はチータとハセガワのDINOのマウント・ポストの形状を比較したものである。
DINOは前2本、後ろ1本の3本で有るが、このポストが異様に長いのである。
フロントが約22mm、リアが30.5mmもある。
机の上に置くと、ボディー全体が5~6mm程浮き上がる程長いのだ。
又、リアのポストは後輪のシャフトぎりぎりまで迫っている。
・・・そう、サイド・ワインダー・シャーシーならば、COX同様にリア・シャフトぎりぎりの所にポストが有ってもおかしくは無い。
ましてやチータと共通のシャーシーを考えていたとするなら、チータはリアのオーバーハングが無いだけ、リア・ポストの立地が難しくなる。
チータは内装が無いので、リアのマウント・ポストはボディー上には存在しない。
フロントのポストの長さは28mmである。
前に書いたが、このチータのボディーがアトラスのプロトタイプ・ボディーでは無いか?との確証を得たのは、フロントポストの間隔が両車とも芯芯で32mmとまったく同じであったからだ・・・。
(つづく)
ATLAS ⑤
ATLAS ④
このチータのボディーについて、もう少し探ってみよう・・・。
アトラスのスロット・カーに付いては、Philippe de Lespinay氏が彼の著書「VINTAGE SLOT CARS」の中で以下の様に書いているので、つたない訳では有るがその一部を紹介したいと思う。
(全文ではなく、アトラスのチータに関する後半の部分だけである。)
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アトラスは1/24のボディーの細工を始めた。
しかし、市場はすでに衰退気味で、ロータス・ポルシェ、チータ・リバーサイド、ディーノは完成には至らなかった。
大きいサイズ(1/24)のアトラスのキットは最低価格で市場に出回った。
しかし、それらのキットに買い手は付かず、アトラスは本業の電車作りに戻った。
アトラスの在庫はペンシルベニア州のスクラントンにあるオート・ワールド社に売り払われた。
オート・ワールドはアトラスのキットを売ったり、アトラスの部品を使って独自の製品を作り、90年代まで販売していた。
試作品のロータス・ポルシェのテスト・ショットは、ホセ・ロドリゲス・ジュニア氏の所(estate)で生き残った。
チータの、窓や装飾部品が一切無いボディーは、70年代初頭にいわゆる”お楽しみ袋”(grab bags)に入れられて$1で販売されていた。
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多分、私が入手したボディーは、このグラブ・バックの中に入れられて売られていた1台ではないかと推測される。
又、オート・ワールド社(AUTO WORLD)のCEOであるOscer A.M.Koveleski氏は、実車とスロット・カー双方に造詣が深い人物であるのでいずれ紹介したいと思う。
(つづく)
(VINTAGE SLOT CARS) ( Car Model 1966) (Auto World Catalog)
ATLAS ③
上の写真は、村上隆氏のコンテンポラリー・アートの新作ではない。(笑)
とてもユーモラスな表情を持つこの車の正体は、チータ・リバーサイドである。
一見、マーコスやブリストルを思わせる人面的な顔付きである。
さて、1/24のスロット・カーではCOXやストロンベッカー等が有名だが、クリアボディーを除いては、インジェクション・モールドのチータは存在しなかった・・?様に記憶している。
ここにUPしたチータのボディー・シェル(ボディー本体だけで、内装、クリアパーツなどは一切無い。)は、やはり数年前にeBayから拾い上げた物である。
最初は何(どこのメーカー)のボディーかまったく判らなかった。
子供のゼンマイ使用のおもちゃのボディーかとも思っていた。
又、造形もいまいちで、ボディー自体の表面処理も荒れているので、金型を磨かずに直ぐに注型したテスト・ショットのボディーの様にも思えた。
そして・・・、手元において何年か眺めているうちに、もしかしたらアトラスの#1665のチータ・リバーサイドのプロトタイプのボディーではないかと思う様になって来た・・・。(爆)
それはその後入手する事となった、ハセガワの成型色が赤のDINOのボディー・キットのマウント・ポストを見てからだ・・・。
(つづく)
「NOW」
先週末は少し疲れたので、部屋の片付けをしていた。
ブログを書き始めて、はや1ヶ月。
本棚からここ数年は見ていなかった本や雑誌、SLOTのKITなどを引っ張り出して写真を撮ったりしていたので、結構部屋の中がしっちゃかめっちゃかになってしまっていたからだ。
ブログ自体も、最初の頃は珍しさも手伝って良かったのだが、ここの所少し重くなって来た・・・。(笑)
ブログの書き方にもよるだろうが、書き始めてみると写真を探して撮ったり、文章の見直しをしたりと結構手間がかかる。
実際は大して書きたいことが有った訳でもなく、ただぼ~っとTVを見てたりPCを覗き込むだけより、発信した方が脳の活性化になるのかな~・・・?と思ったくらいの軽い動機だったのだ。
(そんな時間が有るなら、おもちゃのレストアでもしてた方がましだったかな~・・・? 笑)
別に個人ブログだし、間違いは有っても嘘八百を書いている訳ではないし、締め切りが有る訳でもない・・・、のんびり行こうとは思っているのだが・・・。
私は生まれてこの方、現在の住まいに至るまで、6~7回の転居を繰り返して来た。
その間には、子供の頃から大切にして来たおもちゃや雑誌類は、随分と処分、離散して行った。
今、本棚の隅に平積みされた10冊程の雑誌がある。
この雑誌は、高校生になった頃に本屋で見つけ買い始めた物なのだが、私はこの雑誌に随分と影響を受けて育った様な気がする。
・・・・この本の裏表紙は、いつもVANジャケットだった。
雑誌の名前は「NOW]と云う。
この雑誌は季刊誌(年4回の発行)で、いつ発売されるか分からなかったので、何冊かは買い漏らしている。
転居する度にダンボール箱に詰め込んで持ち回った雑誌だけに、この先も私の本箱の隅に居続ける事だろう。
文化服飾学院出版局 内容のADの一部
ATLAS ②
さて、前回UPしたアルファロメオのカングーロだが、箱に記載されている番号は#1663-498となっており、発売予告広告の番号とは異なる。
又、このインライン・シャーシーをアトラスでは”シズラー(SIZZLER)シャーシー”と名付けていた様だ。
このシャーシーはカングーロとLYNXと言う車種に使用されており、ブラスの2ピースで長さが調節出来る様になっている。
ギアはブラスのハイポイドだ。
モーターはAT-708(HIT-1000)で当時のモーターの中では安価な部類に入る。(マブチ製ではないらしく、私はオタンコ・モーターと呼んでいる 笑)
カングーロのホイル・パターンは5本のアメリカン・マグ・タイプで、ミドリの繊細(カンパ?クロモドラ?)なホイル・パターンには遠く及ばない。
アトラスはホイル・パターンにはあまり気を使って無かったらしく、2種類程のホイル・インサートを全車種で使いまわしている。
蛇足だがエルバ・マクラーレン、ロータス30(共にタミヤボディー)は、ブラスの調節出来ないインライン、ワンピース・シャーシーを使用している。
モーターはAT-708で、クラウン・ギアはブラスのハイポイドだ。
アトラスではこのシャーシーを箱に”パン・シャーシー”と謳っている。
左から フェラーリ330P2,ローラT70、エルバ・マクラーレン、ロータス30の各シャーシー。
(フェラーリ以外は着色)
(つづく)
ゴールデン・ウイーク
(5月2日)
夜から家内と2人で田舎に出かけた。
雨の降る中、八ヶ岳までの道中は当然ゴールデン・ウイークの渋滞もあり、4時間以上を費やし到着したのは深夜の3時過ぎであった。
・・・心身ともに疲労困憊だ。
歳を取ると休日は多少無理をしても外に出ないと、家の中でいつもと変わらぬ生活になってしまう。
”自分の為なのだ”と言い聞かせてはみるものの、大渋滞にはイライラする。
(怒っちゃいけない・・・。)
(5月3日)
朝から好天に恵まれ、ゆっくり朝寝坊をしたせいか昨晩とは打って変わって気分が良い。
南アルプスの山々が美しい。
前夜のイライラが一気に吹き飛んだ。
・・・この為に来たのだ。
(5月4日)
午後から娘が友人を2人連れてテニスに来るという。
朝からバタバタと掃除を始める。
物置の掃除をしていたら、植木鉢の中から「やまね」の遺体を発見!!
「ママ~・・・、やまねだよ~・・・。」
「えっ~・・・・?」 家内が飛び出して来た。
「や~ね~・・、、モグラじゃない~・・!!」 ・・・「えっ~・・?!」 (まずい・・。)
どうやら”ひみず”(モグラ科)の一種らしい。
・・・道理で鼻が長いと思った・・・。(笑)
その日の夜は、家内と子供達の”チョンボ続出”の麻雀大会になった。
ATLAS ①
いよいよ5月・・・、ゴールデン・ウイークに突入した。
ブログを書いていて、誤字、脱字、変換ミス等には気をつけているつもりなのだが、ミスをスルーさせていることが多い。 ・・・だめだ~!!(涙)
又、書きたいことをあまり温存させていても忘れてしまうので、直ぐに思いのままに書かない事には、これもまた先に進まない。
とりあえず、時間のあるときに書いておこう・・・。(笑)
ここに当時の1枚のアトラスの広告がある。
中央には、大きく1/24サイドワインダーと書かれている。
まさしく、サイドワインダー・シャーシーで間もなく発売、乞うご期待と云う広告だ。
これから発売される4台の車は・・・、
Kit# 1664 LOTUS/PORSCHE
Kit# 1665 CHEETAH RIVRESIDE
Kit# 1666 DINO
Kit# 1667 ALFA ROMEO “CANGURO”
・・・で、すべて$4、98と安価な価格を謳っいる。
(当時の邦貨では1800円前後なのだが・・・。)
広告の上帯の3台は確かに魅力的な車種だ。
中央のディーノの絵は、どこかで見た様な気がする・・・?
#1667のアルファのカングーロは、当時発売されていた。
これはご存知の様に、日本のミドリのボディーにアトラスのシャーシーを装着したもので、予告のようなサイドワインダー・シャーシーではない。
(つづく)