④ 1/24 Monogram Racing Mercedes 540K

1964~5年のスロットカーの爆発的なブームにいち早く便乗しようと製作されたこのMonogramのメルセデスやデューシー等は、後のスロット・カーの本にも書かれているが、スロットカーには確かに不向きな車種だったと思う・・・。 60年代のレースが盛んなアメリカにおいて、30年代の超高級車(レースカーではなく、ブルジョアのステータス・カー)が当時の若いスロットカー・フリーク達に受けたとは私にもとても思えない。 なんでモノグラムはこんなクラッシックカーのスロットカーを即席で販売したのか?、私の中でもヴィンテージ・スロットの7不思議の一つに数えられる気がする。 もっとスロットに向きそうなスタティック・キットを沢山抱えていたのに何でだろ~・・・?!

現に日本には朝日トーイを介して輸入されていたが、個人的には箱絵には魅力をわずかながら感じてはいたが、4200円と云う価格は法外そのもので、小学生が手にするようなキットではなかったことだけは確かだ。 たしか中学生の時に世田谷通りから祖師谷に向かう左カーブの途中の民家のガレージで、安くレベルの1/72の飛行機キットと一緒に売られていた事があったが、この時でさえ手を出せなかったくらいだ・・・。(実際、安くなっていてもやはり当時の子供には買える値段ではなかった・・・。笑)  それから50年程経った今は、最新のレーシング・カーよりもこんな見たことも無いクラッシックカーに心惹かれる様になっている・・・。

昨晩、1個だけスタティックの新しいキットから外側のワイヤー部分だけカッターで切り出してホイルにどうにか押し込んでみた。 ホイルキャップにも色を入れてみたのだが、いまいちしっくりこない感じだ・・・。 ・・・多分それはレーシング・メルセデスと云うタイトルと、ボディーに貼られた#18の目立つデカルのせいかもしれない。

ボディーの奥の方に見えない様に逆さまに接着されていたいたので、フロント・ボディーのメンバーかと勘違いし取るのを忘れていたのだが(前回のボディー裏側の写真参照)、剥してみたらインパネだった・・・。 ただ、メーターパネル部分は紛失していたので、型取りゴムで簡単にレジン取りして押し込んでみた。 元型は新しく買い込んだキットから取ったもの。

ヘルメットの接着のズレはペーパーで修正して丸くはしてみたものの、ドライバーがスカルじゃ~、ヘルメットにゴーグルのバンドはいらないので、これも綺麗に削り落としてしまった。 ・・・パーツを外さないでそのまま塗ったので、脱脂と漂白が足りないなまめかしい匂う様なスカルになってしまった。(苦笑) ・・・それにしてもモノグラムのヘッドはちょっと小さいよな~・・・。

最初はハセガワの伸びるメタルテープを使ってみたのだが、どうしてもRの両側が浮いてきてしまうので、やはりシルバーのアクリル塗料を厚めに刷毛塗りしてみた。 本来であれば、テーピングして噴いた方が綺麗に仕上がるのだが、古いデカルを剥したくなかったので、あえてヴィンテージでもあるし、簡単にすませてみた。 光沢も有りまあまあなのだが、下地処理が不完全だった為、光り方にばらつきが出ている。 クリアーを塗るつもりがないので、スロットカーでもあるし、手で持つとだんだん剥げて薄くなってきてしまうかもしれない。

これも長年眠りについていたモノグラムのデューシーだが、キットをすんなり作ればこんな感じなのだが、やはりホイルが物寂しい。 右はメルセデスのスタティックのキットのホイルとタイヤだが、このワイヤーをオリジナルのホイルに入れるのは至難の業だ。 削り出したら殆どリムの部分が残らず、ワイヤーだけになってしまう・・・。 皆さん、どうやってインナーを取り付けたんだろう・・・???


ART FAIR TOKYO 2017

数年ぶりになるだろうか・・・?、久しぶりにアート・フェアに足を運んでみた。 昨年も開催時期に近所に所要でいたのだが、時間が無く見逃していた。 今回も会場に着いたのが4時ちょっと前で、事前に調べておいためぼしい出店ブースを中心に1時間半ほど駆け足で回って来た。 (夜はシックスネーションズの最終節の放映があるので体力をちょっと温存しておかなければ寝てしまう・・。笑)

私の場合、大体好きな作家は70年代から80年代のポップな感じのアーティストの写実、具象系のポートレートなので、意外と好みの範囲が狭い。 やはり、青春時代に雑誌や街で良く目にしたしたアーティストの作品が染付いているのかもしれない・・・。

いつもの事だが、私が行けるのは土日の午後しかないので、買う事は殆どないのだが、見たかった作品(小品)は既に持ち帰られている可能性もある。 大体は売却済みの小さな色〇シールが張られていて、展示会が終わった後にオーナーに渡されることが殆どなのだが・・・。

久しぶりにウォーホルの直筆サインの入った中品を見かけたが、Cクラスが買えるほどの価格になっている。  5~6年前にはW・シグネイチャーのもっと大きな魅力的な作品が同額ぐらいだったので、結構高くなってるな~と云う気がした。 また、バンクシーがこんな小品のシルク(インクジェットかリト?)の作品を出しているのをはじめて知った・・・。

・・・後は私が駆け足で回った中で気になった若手、中堅作家の作品を写真に撮って来たのでUPしてみる。 専門家ではないので無責任な事しか云えないが、ここ15年位の間に、アニメ、工芸、テキスタル、彫刻、絵画などがボーダーレスになって来て、アマチュア、プロの境界も曖昧になって来ている様な気がする。 当然、作品が持つユーモアやペーソスは云うまでもないが、素材自体も新しい物が多くなって来ている様だ。 個人的にはやはり緻密な表現や、良くここまで時間をかけて掘り出した(描いた)な~と思うような膨大な努力と時間が集約されている作品は素晴らしいと思う。 また単体ではアートとは見なされにくいが、幾つかの集合体になることでアートとしての存在感が増す様な作品もある。 素晴らしい皮革で出来た作品もあったが、長期保存がたいへんだな~と感じたものもあった・・・。

最近は「アートで町おこし」などと云う地方自治体の記事を良く目にすることがある。私はある意味で云うと、その自然への還付も既にアートなのではないかとネガティヴだが思っている人間の一人でもある・・・。 新しく生み出された物ばかりがアートではなく、またその逆もアートとして捕えることができる。

個人レベルの話で云えば・・・、要はアートに興味があり、自分の琴線に触れる作品が一番良いと云う事なのだが、昨今の住宅事情は、それを保存鑑賞するスペースや生活空間の雰囲気を保てない事が多い。 つまり、日常生活の中にはモダンアートを引き立たせる環境が存在しにくいのだ・・・。  あとは趣味を兼ねての投資と云う事になるのだろうが、実際は時代の流れの中で価格も変動するし、現実問題として、買ったアートを同額ぐらいの値段で将来売却できれば、楽しめた分だけ得だと思うくらいの心のゆとりが必要な気がする。

蛇足だが・・・、もし私がモダン・アートの新人作家の作品に投資するなら(まず考えられないい事だが・・・笑)、個人的な趣味は置いといて、企業スポンサーが付きそうな政治宗教色の少ない、都会的で洗練された、そしてある程度普遍的で美しい色使いのアート作品(作家)を選ぶ気がする・・・。 (こらこら・・・、それじゃ保守的でつまらないだろう~?!  ・・・・・・だよな~。苦笑)

③ 1/24 Monogram Racing Mercedes 540K

このモノグラムのレーシング・メルセデスの深みのある赤いボディーに白い幌は、なかなか華やかで私の好きなカラーリングだ・・・。 実車のメルセデス540Kの写真をWeb上で探してみても同じ様な赤の車が存在する。 その他のボディーカラーでは、シルバー、濃紺系、黒、白(アーモンド・ホワイト様)が殆どの様だ。 またワイヤーホイルのセンターにはスリー・ポインテッド・スターの大きめのスピナー(キャップ?)が付いている。

モノグラムのメルセデスをブログにUPした直後に友人から、塗装で「プラスティック内の赤の染料が溶けだし、何回も剥離を繰り返す羽目になった。」旨をメールで知らせて頂いた。 ・・・私自身もCOXのチータや赤のストックカーではずいぶん苦労した苦い思い出がある。 どうもこの時代の赤色系のプラスティックに含まれる染料が、ラッカー系(シンナー)により溶け出す事が一部の車で有る様だ。 このメルセデスのボディーについても、大分前に当時の大御所から伺ってはいたので、2台目の後期型シャーシーのボディーの塗装も、どうしたものかとおぼろげに危惧していた。 出来ればアーモンド・ホワイトにしたいと思ってはいたのだが・・・。 また当時の大先輩から、”素組みで組んだ、メルセデスとデューシーが一番速かった。” と云う、以外とも思える話も聞いたことがある。

早々やって来たモノの540Kはこんな箱に入っているキットで、私が以前放出したキットの後に再販された物の様だ。 後に金型の一部をいじったのか?、Aピラーの後ろに折れ防止のポールが足されている。  ボディーはシルバーでスロットのキットとボディー、パーツ等を比較してみたのだが、型割、押し出しピンの位置等は同じ様だ。 ボンネットの裏には再販を示す追加の文字が打刻されている。

またスロット用の赤のボディーのシャーシー取り付け部分の一部は、マウントの接着の為に切り取られ、ガイドが当たる部分とフロントシャフトが通る部分には穴が開けられている。 右の写真はメッキパーツの比較だが、スロット用のボディーに必要な部分だけ切り取られ、フロントグリル下部にはシャフトの当たりを避ける為の”逃げ”の切れ込みが入っている。

Source:  A History of Electric Model Roads and Racetracks 1908-1985 & VINTAGE SLOT CARS

以前から気になっていたのだが、ヴィンテージ・スロット関係の本に出てくるこのモノグラムの540Kの写真には殆どにホイル・インナーが入っている事だ。 当然スロットのキットには入っていないのだが、プラモデルに入っているホイルを削り出して入れているのだろうか・・・?

これも蛇足だが、現行のモノグラムのキット(再販物)を利用して当時のスロットを再現できるマウントが随分前からアメリカで発売されている。 車種は36’フォード、34’フォード、58’サンダーバード、55’シェヴィー等で,ローリングシャーシーさえあれば、簡単に当時のモノグラムのスロットカーが再現できる。 ただし、このメルセデスとデューシーだけはボディーの簡単な改造をしなければマウントが付けられない為か?、デカルと一緒でマウントも見かけたことが無い・・・。


② 1/24 Monogram Racing Mercedes 540K

早い物で、3.11から既に6年の歳月が流れ去った・・・。 未だに福島第一はさしたる防御の方策も無く、放射能はダダ漏れだし、地元のコミュニティーも高齢化が進み、地域存続の危機に瀕していると聞く。 ここのところ朝鮮半島もきな臭い状態だし、日本を取り巻く情勢をかんがみると、のんびり6ネーションズ・カップ・ラグビーなど観ている場合ではないのかもしれないが、・・・それにしても第3節に入ってからのイングランドは強かったな~。(・・・こらこら、支離滅裂で何が云いたいの~?)

ん~と・・・、それじゃ、どうにもならない小難しい話はやめて、そんなに進んで無いけど、おもちゃの進捗の話にいこうか~・・・。 とりあえず、初期物のFT16バージョンの方から手を付け始めたのだが、グルーのはみ出しや、上手く外せそうなパーツは剥して、ペーパーを掛けたりその後コンパウンドしたりと、細かい作業を続けている。 意外とデカルが切れてはいるのだが、きれいな状態なので、このままデカルは剥さないで生かして、オリジナルな状態を保ったレストア(レストアと云うよりはお色直しに近い状態)で行こうかと思っている。

欠品パーツはレジンで起こす事も考えたが、同じ金型のモノグラムの540Kがプラモデルの状態で販売されているなら、安いキットを探してもう一度買い戻した方が時間の節約とばかりに、馬鹿だよね~・・・、$17程の新しいキットを注文してしまった。

とりあえず、このキットが到着するまでは、出来そうな範囲でお色直しを進めている。

これがとりあえずのオリジナルなボディー。 ドライバーにスカルを選んだのは前のオーナーの趣味だから仕方ないけど、ドライバーぐらいは塗装しようと思っているのだが、ヘルメットが少しずれて接着されているので、これはペーパーでごまかして丸みを付けるしかないだろう・・・。 ボディーの裏側にはモノグラム1963の打刻。

なんとか割らずに上手く剥すことが出来たパーツはこの3点だけなのだが、リアのウインドウは内側と外側が逆に接着されていた。 コクピットも比較的簡単に外すことは出来たのだが、オリジナル自体が幅が狭い為にフロントウインドウ直後にまで持っていかなければゆとりを持った接着が出来ない状態だったので、1mmの角棒を両サイドに接着して、ドライバーの位置を調節して、少し後ろに下げようかと思っている・・。

ご覧の様に、意外とデカルは半世紀物としては良い状態なので残そうと思っているのだが、ボンネットの接着に使用したグルーのはみ出しと、スカットル部分の接着にズレが有るのでこれをどうしたものかと思案中・・・。 後はサイドのモールの色付けだ~。

① 1/24 Monogram Racing Mercedes 540K

とりあえず、工作机の上は右の物は左に移し、机の上に出ていた物は引出しにしまったり、上に移すと云う様な簡単な移動で、後は埃だけ綺麗にして机上に多少のスペースだけは確保できた。 回りにはお手付きのお気に入りの娘達がごろごろしているのだが、自作物はちょっと置いといて・・・、何を思ったのか?、昨晩久しぶりにモノグラムの540Kのジャンクを引っ張り出してみた・・・。 最近ではこの初期のFT16バージョンの箱も、COXのTTX-200の箱と同じであまり見かけなくなっている。 それにしても箱絵のタイトルが、Racing Mercedes 540K となっているが、この車がレースに出た写真を見た記憶がないな~・・・?!

過去にもモノグラムのジャンクは何台か自己流のレストアをしたことが有るのだが、実の所、この車は作ったことが無かったし、それほど珍しくもないしで、若かったこともあり当時は殆ど興味がなかった。 古箱に入ったまま、良く永い間静かに待っていてくれたよな~・・・。(笑)  初期のシャーシーに付いていたタイヤが大分汚れていたので洗剤と歯ブラシで洗浄したのだが、本当にモノグラムのタイヤはコグレと同じでピカイチだよな~!!  半世紀以上もホイルに付けっぱなしで放置されていたのに、弾力も申し分ないし、当然切れやひびもない。  昔、1/32のMGAやクーパーフォードでフロントタイヤの硬化と割れを経験したことがあるが、その他のモノグラムの1/24のタイヤもさることながら、特にこの大きいタイプのタイヤでは、今まで劣化と云うものを私の手持ちの車の中では経験したことが無い。

ジャンクの車は、初期のFT16用のシャーシーと後期の36用(ロングシャフト)の2台だが、とりあえずパーツの確認と、ボディーの状況の把握が先だ・・・。 幾つかの細かいパーツは無くなっているが、一番痛いのはフロントの大きいライトが1個ない事だ~・・・!(涙)  ・・・あれ~?、16のカンの色もグレーだな~??

以前、このモノグラムのプラモの540Kを持ってはいたのだが既に放出してしまい、同じエレールの500Kの自前スロットカーの放置車両もあるので、形が合えばそれから拝借しようかな~?などとも考えている。 このエレールの500Kだがモノグラムのボディーとは大分違うが、当時は540Kにしても500Kにしても、この様な高価なコーチワーク車両は、クライアントの好みでいかようにもボディーを造作(注文改造)出来たのかもしれない・・・。

レヴェル改造の2735GTも今一歩の所まで来ているし、古いメリットなどのF1も何台かはシャーシーのセットも完了して、後は塗装と小物、ドライバーの乗車だけを待っている物もあるのだが、なにせ2台のブガッティーがちょっと重たかった・・・。 おまけにルーフ・サイドの見たことも無いようなランプの形状も判らず、未だにどこかに良い写真が無いかと探し回っている有り様。   今回はヴィンテージ物のレストアを、久しぶりに簡単に済ませてみようかと思っている・・・。