1964~5年のスロットカーの爆発的なブームにいち早く便乗しようと製作されたこのMonogramのメルセデスやデューシー等は、後のスロット・カーの本にも書かれているが、スロットカーには確かに不向きな車種だったと思う・・・。 60年代のレースが盛んなアメリカにおいて、30年代の超高級車(レースカーではなく、ブルジョアのステータス・カー)が当時の若いスロットカー・フリーク達に受けたとは私にもとても思えない。 なんでモノグラムはこんなクラッシックカーのスロットカーを即席で販売したのか?、私の中でもヴィンテージ・スロットの7不思議の一つに数えられる気がする。 もっとスロットに向きそうなスタティック・キットを沢山抱えていたのに何でだろ~・・・?!
現に日本には朝日トーイを介して輸入されていたが、個人的には箱絵には魅力をわずかながら感じてはいたが、4200円と云う価格は法外そのもので、小学生が手にするようなキットではなかったことだけは確かだ。 たしか中学生の時に世田谷通りから祖師谷に向かう左カーブの途中の民家のガレージで、安くレベルの1/72の飛行機キットと一緒に売られていた事があったが、この時でさえ手を出せなかったくらいだ・・・。(実際、安くなっていてもやはり当時の子供には買える値段ではなかった・・・。笑) それから50年程経った今は、最新のレーシング・カーよりもこんな見たことも無いクラッシックカーに心惹かれる様になっている・・・。
昨晩、1個だけスタティックの新しいキットから外側のワイヤー部分だけカッターで切り出してホイルにどうにか押し込んでみた。 ホイルキャップにも色を入れてみたのだが、いまいちしっくりこない感じだ・・・。 ・・・多分それはレーシング・メルセデスと云うタイトルと、ボディーに貼られた#18の目立つデカルのせいかもしれない。
ボディーの奥の方に見えない様に逆さまに接着されていたいたので、フロント・ボディーのメンバーかと勘違いし取るのを忘れていたのだが(前回のボディー裏側の写真参照)、剥してみたらインパネだった・・・。 ただ、メーターパネル部分は紛失していたので、型取りゴムで簡単にレジン取りして押し込んでみた。 元型は新しく買い込んだキットから取ったもの。
ヘルメットの接着のズレはペーパーで修正して丸くはしてみたものの、ドライバーがスカルじゃ~、ヘルメットにゴーグルのバンドはいらないので、これも綺麗に削り落としてしまった。 ・・・パーツを外さないでそのまま塗ったので、脱脂と漂白が足りないなまめかしい匂う様なスカルになってしまった。(苦笑) ・・・それにしてもモノグラムのヘッドはちょっと小さいよな~・・・。
最初はハセガワの伸びるメタルテープを使ってみたのだが、どうしてもRの両側が浮いてきてしまうので、やはりシルバーのアクリル塗料を厚めに刷毛塗りしてみた。 本来であれば、テーピングして噴いた方が綺麗に仕上がるのだが、古いデカルを剥したくなかったので、あえてヴィンテージでもあるし、簡単にすませてみた。 光沢も有りまあまあなのだが、下地処理が不完全だった為、光り方にばらつきが出ている。 クリアーを塗るつもりがないので、スロットカーでもあるし、手で持つとだんだん剥げて薄くなってきてしまうかもしれない。
これも長年眠りについていたモノグラムのデューシーだが、キットをすんなり作ればこんな感じなのだが、やはりホイルが物寂しい。 右はメルセデスのスタティックのキットのホイルとタイヤだが、このワイヤーをオリジナルのホイルに入れるのは至難の業だ。 削り出したら殆どリムの部分が残らず、ワイヤーだけになってしまう・・・。 皆さん、どうやってインナーを取り付けたんだろう・・・???