大晦日

さて・・・、今年もまた大晦日がやって来た・・・。 一年を振り返れば、やはり良い年ではなかった。 4件もの葬儀に出席し、また私自体の知力体力の低下も目立った年でもあった。 80代後半の高齢者をおくる事にはそれほどの感慨はないのだが、私より若く,ましてや親しかった者をおくる悲しみは筆舌しがたい感慨に襲われるものだ。 しばらくは在りし日の元気な笑顔が毎日の生活のいろいろな場面に蘇ってくる・・・。

良い事と云えば孫が元気に七五三を迎えてくれた事と娘が嫁に出た事くらいか・・・。   また、英国籍の日本人である石黒一雄(Kazuo Ishiguro)氏がノーベル文学賞を受賞したことも興味深かった。 実の所、私は石黒氏の作品を読んだ事は無いのだが、TVでは以前に「日の名残り」と「私を離さないで」を観たことがある。 この時ですら原作者が石黒氏だと云う事を知らなかったし、知ったのは受賞後の事だ。「日の名残り」は古いイギリスの自分の分別をわきまえた”クラス”が存在した時代と、人生やそれぞれに流れる時間を見事に描いた良い作品だったとの感想を持っている。 受賞後のTVのインタビュー番組等で石黒氏が語っていた ”記憶(Memory)” と”アイデンティティー(Identity)” と云うが事が特に心に残った・・・。 あまたの小説の中にも過去、現在、未来を色々な題材や手法で描いているものがあるが、作者が”記憶”自体が主題になっていると自身の口から聞いたインタビューも初めてであった・・・。

最近では仕事上の必要事項でも思い出そうとしてもなかなか出てこない事が多くなっているのだが(涙)、不思議な事に些細な五感に触発されて記憶(昔の事)がよみがえってくる事も多くなっているここ十数年だ・・・。(これには歳の関係もあるのかもしれないが・・・、笑) そんな無意識の記憶がよみがえってくるのは、時間にゆとりがある週末の午後とか深夜・・・、コーヒーをまったり飲んでいる時やおもちゃを作っている時などに多い・・・。

また、個人的には自分自身のアイデンティティーなど過去に殆ど考えた事などなかったのだが、石黒氏の場合は幼少期に英国に渡り、現在までの英国滞在期間の長さ故、英国籍を取得したのだろうと単純に推測している。 ・・・まぁ、作家だからだろうが、普通の人はまずそんな事を考える事は無いだろうと思う。  逆に最近の流行語ではないが、家族や友人がその個人のアイデンティティーを忖度することの方が多いかもしれない。(笑) ・・そんなことを思い巡らしながらがら過ごした今年の12月であった。

やはり今晩は冷えるなぁ~。  今年最後の取り留めもないブログを今書いている訳だが、手先が大分かじかんできたし鼻水もたれて来た~・・・。 足元の電気ストーブだけでは耐えられない状況になって来ている。 中々Dタイプの製作も進まない中、当ブログへお立ち寄り頂いたスロットカー・フリークの皆様にお礼申し上げると共に、皆様のご健康と良い年を迎えられることを心よりお祈り申し上げます。        ・・・ありがとうございました。

⑦ 1/24 JAGUAR D-Type  (Merit)

この2台のD-Typeは12月上旬の状態のもので、ここ半月ぐらいは殆ど手を付ける時間が無かった。  ・・・年の瀬も押し迫り巷はクリスマスの雰囲気があふれている。 ここの所ブログも書きはぐっていたので、上の写真も先程あわくってとりあえず撮ったものだ・・・。

夜な夜な時間があれば少しずつは進めてはいたのだが、僅かな時間ではそれ程はかどるはずもなく、また久しぶりに作業すると失敗ばかりで、やり直しに無駄な時間も使っていた。  不足しているパーツはジャンクや他のキットから探し出さなければならないし、ドライバーポジションやライトカバーの合わせにも結構時間を費やしてしまった。   テールランプはルーツ系のTR3から持ってきているし、ノブ類もタミヤのミニなどから拝借している。 ドライバーの名前は判っていても、セブリングを走った当時の服装もヘルメットカラーも未だに判らずじまい・・・。                ・・・スクリーンも現状では様子見で、まだ接着してはいない。

クラークのヘルメットのバイザーは、同じ様な円周のパイプからヒートプレスで起こし切り出して取り付けている。 バキュームのライトカバーの取り付け時に力が入りすぎたのか?右フロントフェンダーの接着部にクラックが入り、これも現状では上手く対処出来ていない有り様だ・・・。 既にフロントカウルを留める革のベルトも装着したのだが、いまいち気に入らなくて剥し、いま再製作していると云う支離滅裂状態・・・。