1/24 Monogram 36′ Ford Coupe (Replica)

今月は夜な夜な時間を見つけては、この36年のフォード・クーペとBRMのボディーをいじったりしていた。 ・・・この車を作っていて思ったのだが、俗に云う”レプリカ”とは実車を含めてどの程度のレベルの物を指したら良いのかと云う事だ。

1~2年前にジャガーが限定で生産販売したライト・ウエイトのEタイプの事などが頭の中をかすめる・・・。 また、やはりジャガーのMkⅡのヴィカレッジやビーチャムのサールーンなどを思いだす。 ・・・近年では記憶が定かではないのだが・・・、GOODWOODで2回?も全損に近いクラッシュをしたライトウエイトの始祖でもあるクームスの4WPD(BUY1)もどんな修復がなされたのだろうか? ・・・多分、あれだけのダメージではボディーは修復どころか、新しいアルミ・ボディーに替えなくてはならないだろうと素人でも想像が出来る。

そう考えると、実車でもおもちゃでもある程度のヒストリーが必要になると云う事だろうか・・・?!  ある個人がファースト・オーナーで、その人が目的に合わせて改造したモノがヒストリーの始まりで、その車がどう云う経緯をたどり現在に至っているかが必要不可欠になるような気がする。 4WPDを取ってみても、初期のBUY1からは想像も出来ないほどのボディーの変更と改造が繰り返されて来ているが、プレートとエンジン#さえ生きていればヒストリーから考えても現状の姿を誰しもが容認するだろう。 しかし、メーカー製作と云えども新しいボディに当時と同じ新品エンジンを載せたとしても、新しいシャーシー・プレートで、はたしてこれがヒストリックとして許容されるだろうか?、問題だ~。 ヴィカレッジやビーチャムのMkⅡは古いボディーを修復して現在のエンジン、ミッションを載せているので、これはこれで、実用的なレプリカとして納得できる。 ・・・先の新しいライトウエイトのEと同じで、このMkⅡなどがもしヒストリックのイベントに出て来る様な事があれば、やはり違和感を覚えるのは私だけではないだろう。

・・・そんな、訳の分からない事を考えながらこの36年のフォード・クーペを作っていたのだが、この車も元を正せば当時の金型を使って作られた色違いのボディーを使って製作しているのでモノグラムと云って差し支えは無いのだろうが、マウント、デカル等は最近のレプリカ・パーツだ。 ・・・やはり”おもちゃ”にはヒストリーが無いので、レプリカと云う事で納得するしかないだろう。(笑)

ちなみに、このモノグラムのクラッシック・カーのスロットも、55年のシェヴィーと34年のフォード・クーペは、既に当時の金型が失われて新しいファニーやロッド系のボディーになっている様なので、空いてるローリング・シャーシーをお持ちの方は、当時のスタティック・キットを見つけたら買っておいた方が良いかもしれない。

このレプリカのフォード・クーペが放置車両になっていたのは、本来のスロットのキットとはテールライトの形状が違っていたし、またルーフ上のキャンバス・トップも、この上にデカルを貼るのもなんか変だよな~?と、思い悩んでいたからだ・・・。 個人的な事だが、おもちゃを長年いじっていると「塗るか?、削るか?、デカルにするか?、・・・悩んだ時にはやめておけ!!」と云う、訳の判らぬ規則みたいなものが自分の中に存在してしまっている。(笑)

この時代のアメリカ車に格段の興味がある訳ではないのだが、36年のフォード・クーペには3ウインドウの物と5ウインドウの物があり、おまけに2ドアのセダンも存在する。 2種類のクーペの殆どがスタティックのキットの様なテールライトの形状をしているのだが、モノグラムのスロット・キットのテールライトの形状はセダンの物の様に思える。 もしかしたら、実際にスロット・キットと同じようなライト形状の車が存在したのかもしれないが、今回はスタティックの特徴的なライト形状でそのまま製作してみた。 リアのトランクシートに上がるステップを兼ねたテールライトで、見た目は面白いが、スロット・カーではすぐに飛ばしてしまうだろうから、このライト形状はやはりスロットには向かないだろう・・・。 実際はレジンで取れば比較的簡単に変えることは可能だったのだが、レプリカと割り切って作るのであれば、これはこれで良かったのだと思い切った。 ・・・この時代はレースでもリアのトランクにはゼッケンを入れて無いものも多いのだが、今回はゼッケンナンバーが1枚あまってしまうので、トランクに貼ってみた。(MkⅠでも失敗しているので、やめときゃよかったとちょっと後悔している・・・。 苦笑)

最後の写真は、遊んでいたダイキャスト・ホイルに同色の塗装をして、当時のテッチンホイルの感じを表現してみたかったもの・・・。