③ 1/24 LOLA T70 (AMT)

このAMTのローラT70も、最初に作り始めた時はシドニー・テイラーのサイドのデカルも無く、当時は”作ってみたい”と云う情熱だけが先走りして作り始めた車だったが、・・・だいぶ月日は流れてしまったが、どうにか完成した。  他にもいろいろT70のカラーリングや面白い改造車はあるのだが、当時からこのボディーカラーがとてもシンプルで気に入っていたのだ。

デカルは友人から頂いた物を使用し、ボディー自体も必要な部分だけ工作し、いたってシンプルに制作したつもりである。(本来であればスクリーン上のバックミラーも直ぐに取れてしまう様な作りなのでどうしたものかと思案した・・・) 私の場合はなるべく見た目の雰囲気を重視(細かい所は適当にごまかしてあるのだが・・・)して、走らせた時に実車の走行時の感覚が感じられれば、それで満足できる人種である。 ・・・極端に速い必要は無いのだ。 そこそこ走ってくれればそれだけで満足なのである。(苦笑)

以前はこのボディーにはサカツウのシャーシーが付いていたのだが、今回はオリジナルのAMTのジャンク・シャーシーに戻して、SWにしている。 これはご察しの通り、室内をある程度製作したかったからであるのだが、FT16Dも簡単にSWで搭載できず、いくらかアングル・ワインダー気味にエンジンを搭載しなければならなかった。 ・・・やはりトレッドの無い車は、大振りの古いエンジン(モーター)の搭載には苦労する!

これは昔から思っている事なのだが・・・、70年代のAYK等のアングル・ワインダーのスロットカーを良く知らない(60年代後半からスロットカーを辞めていた)私なのだが、何故SWからアングル・ワインダー形式のモーターの搭載方法に変わったのか? そのメリットが良く判らないのだ・・・。

60年代後半頃からタイヤが小さくなり、1/24 の大きさのクリアボディーの車が1/32位の小さなタイヤを履いて、サーキットを凄いスピードで疾走する車を多く見かける様になった。  この傾向は海外でも同じだった様で、初期のテーブルトップ・レーシングからは格段の違いで、明らかに実車と同じでスピード競技にモデルカーレーシングが進化していったからだと思う・・・。

タイヤが小さくなれば当然スーパーギアも小さくなり、レシオの関係でそれに伴うモーター側のピニオンギアも小さくなる。 こうなると、モーター缶をリアシャフトに目いっぱい近づけなければならなくなる。  行き過ぎるとシャフトとモーター缶が当たってしまう。 苦肉の策でモーターを斜めに搭載し、ピニオンとスーパーを斜めに噛ませたのがそもそものアングル・ワインダーの始まりではないかと思っている。 また、トレッドの無い車では、反対側のタイヤにモーター缶が当たらなくなるメリットもある。

後期のワイヤーシャーシーはクリアランスも僅かなので、モーター重心が多少ミッドに寄る事によりシャーシーバランスが良くなったのかもしれないが、私はアングルワインダーのメリットを今でもちょっと懐疑的に思っているのだ・・・。

シボレーエンジンのサイドドラフト部分は、学研のローラT70の物をレジン取りして取り付けてある。 また、リアカウルのエンジン部分の開口部の切り出しも実車とは違い、このレジンパーツに合わせて切り出している。

② 1/24 Lola T70 (AMT: Body work )

過去にも何台か、色々なメーカーのボディーを利用してローラのT70は製作しているのだが、今回は過去にボディーを修正して放置していた車を拾い出して再び修正しながら修復している。 まずはAMTを初めとして、アトラス、タミヤと未完成車を3台程引っ張り出してみた。

過去にはMPCの#11のローラT70にも自作シャーシーを履かせて製作したのだが、ボディだけ友人にあげてしまったので今は手元に無い。 あるのは下の写真の3台だけである・・・。 

こうやって見てみるとやはりAMTが一番小ぶりで、アトラスとタミヤがほぼ同じ大きさの様だが、アトラスはボディーの厚みがタミヤの2倍弱はある様で、しっかりはしているが当時のボディーとしてはちょっと重いかもしれない。 このアトラスのボディーも一緒に塗装してしまおうと思っている・・・。

スロットのボディーに使うのであれば、リアのホイルアーチに多少手を加えてやれば、タミヤのボディーがトレッドもあるし再販ボディーも入手可能なので、一番手ごろの様な感じがする・・・。

話がちょっと脱線したが、このAMTのボディーは外装パーツが殆んど揃っていたので、簡単に塗装だけしてドライバーを乗せて済ませようと思っていた。  しかし、その外装パーツ一式を入れたビニール袋がどこを探してもなかなか見つからず、今回は内装とクリアパーツもバキュームしなければならなくなってしまった・・・。 

最近は、秋の終わりに隠したドングリが探せないおバカなリスの様になってしまった様だ~。   ・・・情けなや~!(涙)

今回のローラT70は、モデナ在りし頃にクラブ・レース用に製作しかけたボディーを剥離して素材としている。

① 1/24 Lola T70 (AMT: IL→SW)

この歳になってくると、“人生とは本当に短いものだな~・・・”などと時々思うことがある。 まだまだやってみたいことが沢山あるのに、俗に云う健康寿命とやらがボロボロし始めて来ているからだろうか?!  仕事にしてもプライベートにしても、何事にも以前よりも時間が掛かるし体力、集中力も続かない・・・。 だから定年や引退がある訳なのだが、一部の政治家の様に“老害”などと云われない様に家の中では穏やかに過ごしたいものだ・・・。(苦笑)

今までAMTのスタティックのボディーを利用したスロットカーは何台か製作しているのだが、ジャンクにしてもスロットカーキットのシャーシーをそのまま利用したAMTオリジナルのスロットカーを製作したことは無かった様に思う・・・。 

AMTのセダンボディーの出来などは、モノグラムと並び非常に良い出来だと昔から思っていたし、過去にもフォード・ギャラクシー、ヒュッセン、ローラ、マクラーレンなどはクラブレースの規定に合わせ現行のシャーシーか自作シャーシーで製作してきた。

AMTが65年に発売した初期のアルミ・ラダーフレームの4台(コブラ、マスタング、コルベット、サンダーバード)は、既にマブチのFT16やFT36が発売されていたのに、長く巨大で非力な15Rモーターをなぜか搭載しキット化して発売したのかが不思議だ。  その後クリアボディーの1/32シリーズも発売されているのだが、こちらはFT16が載っている。

66年に入り、自社のスタティックボディーを使ったCAN-AMカーの4台のスロットカーキットがAMTから発売された。 前述したヒュッセンⅡ、ローラT70、マクラーレン・エルバ、シャパラルⅡだ。 これらの車には2ピースのブラスのインライン、フラット・パンシャーシーが新しく取り付けられた。  サイドにはバランサーが取り付けられ、ボディーのマウントもボディーに接着するパーツ迄用意されたサイドマウントになっている。 ホイルも初期のスポーツカーキットのインナーパターン一体のアルミホイルから、小径のホイルインナー無しのスピンナー留めの物に大きく変わった。 

モーターもこれらの小ぶりのボディーにはちょっとパワフルすぎる36Dがキットに収められていた。 リアタイヤは幅広のスポンジに変更された割にはスイングアームが無くなり、シンプルなシャーシーにはなっている。  このシャーシーには、65年以降の個人スロッター達が製作した自作ブラスシャーシーのアイディアの幾つかが盛り込まれている様な気がしてならないのだが、走りはいまいちだった様だ。

今回は、以前製作してやはり放置していたAMTのジャンクシャーシーの工作の過程をUPしてみようかと思う・・・。  やはりSWにするには当時の缶モーターの大きさ(長さ)が、トレッドの無いボディーには大きな問題となってくる。