このモノグラムのレーシング・メルセデスの深みのある赤いボディーに白い幌は、なかなか華やかで私の好きなカラーリングだ・・・。 実車のメルセデス540Kの写真をWeb上で探してみても同じ様な赤の車が存在する。 その他のボディーカラーでは、シルバー、濃紺系、黒、白(アーモンド・ホワイト様)が殆どの様だ。 またワイヤーホイルのセンターにはスリー・ポインテッド・スターの大きめのスピナー(キャップ?)が付いている。
モノグラムのメルセデスをブログにUPした直後に友人から、塗装で「プラスティック内の赤の染料が溶けだし、何回も剥離を繰り返す羽目になった。」旨をメールで知らせて頂いた。 ・・・私自身もCOXのチータや赤のストックカーではずいぶん苦労した苦い思い出がある。 どうもこの時代の赤色系のプラスティックに含まれる染料が、ラッカー系(シンナー)により溶け出す事が一部の車で有る様だ。 このメルセデスのボディーについても、大分前に当時の大御所から伺ってはいたので、2台目の後期型シャーシーのボディーの塗装も、どうしたものかとおぼろげに危惧していた。 出来ればアーモンド・ホワイトにしたいと思ってはいたのだが・・・。 また当時の大先輩から、”素組みで組んだ、メルセデスとデューシーが一番速かった。” と云う、以外とも思える話も聞いたことがある。
早々やって来たモノの540Kはこんな箱に入っているキットで、私が以前放出したキットの後に再販された物の様だ。 後に金型の一部をいじったのか?、Aピラーの後ろに折れ防止のポールが足されている。 ボディーはシルバーでスロットのキットとボディー、パーツ等を比較してみたのだが、型割、押し出しピンの位置等は同じ様だ。 ボンネットの裏には再販を示す追加の文字が打刻されている。
またスロット用の赤のボディーのシャーシー取り付け部分の一部は、マウントの接着の為に切り取られ、ガイドが当たる部分とフロントシャフトが通る部分には穴が開けられている。 右の写真はメッキパーツの比較だが、スロット用のボディーに必要な部分だけ切り取られ、フロントグリル下部にはシャフトの当たりを避ける為の”逃げ”の切れ込みが入っている。
Source: A History of Electric Model Roads and Racetracks 1908-1985 & VINTAGE SLOT CARS
以前から気になっていたのだが、ヴィンテージ・スロット関係の本に出てくるこのモノグラムの540Kの写真には殆どにホイル・インナーが入っている事だ。 当然スロットのキットには入っていないのだが、プラモデルに入っているホイルを削り出して入れているのだろうか・・・?
これも蛇足だが、現行のモノグラムのキット(再販物)を利用して当時のスロットを再現できるマウントが随分前からアメリカで発売されている。 車種は36’フォード、34’フォード、58’サンダーバード、55’シェヴィー等で,ローリングシャーシーさえあれば、簡単に当時のモノグラムのスロットカーが再現できる。 ただし、このメルセデスとデューシーだけはボディーの簡単な改造をしなければマウントが付けられない為か?、デカルと一緒でマウントも見かけたことが無い・・・。